株式会社トスネット釜石

大規模の業務にも対応できる
グループの総合力が強み

道路やビルなどの建設現場は、交通誘導員を配置して周囲の安全を確保しなければなりません。釜石市と大槌町でその業務を請け負っているのが、トスネット釜石です。同社の強みは、トスネットグループの一員であること。同グループは、総合警備保障会社トスネットの仙台本社を中心に、1都15県52カ所に展開する営業所のほか、さまざまな専門警備会社などをネットワーク。トスネット釜石1社で対応しきれないような大規模の業務も、グループの総合力で解決できます。

「現に、遠くは神奈川県の営業所に協力してもらって対応した実績もあります」と取締役事業所長の根深幸治さん。同社の担当地域は、東日本大震災による津波被害からの復興工事の現場や、「釜石まるごと味覚フェスティバル」などさまざまなイベント開催時の交通誘導を受託。さらに、2019年に開催されるラグビーワールドカップの会場、「釜石鵜住居復興スタジアム（仮称）」の建設の準備も始まり、ますます忙しくなることが見込まれています。

「警備員となる従業員を求めています。ご応募をお待ちしています」と根深さんは言います。

「暑かろうが寒かろうが、復興のため。
現場を守る誇りを持って仕事をしています」

交通誘導警備の仕事は、屋外で行います。したがって、冬の雪の降る日や強風の日は、寒さが身にしみることも。

「それでも、工事が行われている限りは、誰かが交通誘導警備を行わなければなりません。一刻も早い復興のために、工事現場の職人さんたちも暑かろうが寒かろうががんばって仕事を続けています。私たちも同様に、そんな工事現場を守るために誇りを持って仕事をしています」と根深さんは胸を張ります。

交通誘導警備では、現場の状況を見て、通行する車や歩行者に止まってもらったり、動いてもらう合図をすることになります。

「私たちには警察官のような権限はありません。頭を下げてお願いする立場。いかに運転手さんや歩行者の方に気持ちよく協力していただくかが、スムーズな誘導への腕の見せ所です」と根深さん。中には文句をつけたりする人もいるそうですが、「ありがとう」と感謝されることも。

「道がきれいになって、街が出来て、生活する人や通行する人が気持ちよく感じることが私たちの喜びにもなります」と根深さん。

国家資格の「交通誘導警備業務検定」
合格率は平均より高い90％以上

街なかで交通誘導警備員の姿を見かけたことはあっても、実際に経験したことがなければ、仕事にするには不安も覚えるでしょう。ましてや、女性やシニアはなおさらです。

「ご心配いりません。まず、3カ月間だけ試してみることができる『登録社員制度』がありますので、お気軽にご応募いただけると思います。また、未経験者の方には、基礎知識を一からお教えし、少しずつ実地で見習いながら経験を積んでいく教育制度を用意しています。ですから、“やる気”さえあれば、どなたでも習得していただけると思います。現に、当社の警備員は未経験の転職者と新卒社員で占めています」と根深さんは強調します。

さらに意欲ある人は、国家資格の「交通誘導警備業務検定」の取得にチャレンジできます。同社の従業員の取得率は70％ほどで、合格率は平均より高い90％以上。国家資格を取得すれば、大きな自信につながるでしょう。

被災者の雇用の受け皿になり
被災地への納税のために会社設立

同社が設立されたのは、2011年5月。それまで、トスネットグループの営業所は釜石にはなく、宮古と大船渡の営業所がカバーしていました。そこに東日本大震災が発生。釜石のように営業所が進出していなかった被災地でも、復興工事による交通誘導警備のニーズが発生することから、釜石に子会社が設立されたのです。勤務先を失った被災者の雇用の受け皿になることが、第一の目的でした。また、会社を設立して被災地に納税し、少しでも地域に貢献できれば、という思いもあったようです。

「設立当初は津波で市内中心部の信号が失われていて、我々が新たな信号工事に伴う交通誘導をしました。夜の街は真っ暗でしたが、信号が再び灯った時の明るさが地域の方に感謝されました」と根深さん。

工事にかかわる一員として、復興していくプロセスを共有できることが、釜石の人にとっては大きなやりがいになることでしょう。